『グラディウス』 (Gradius)シリーズは、コナミより発売されたシューティングゲームのシリーズ作品である。
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グラディウスとは元来、ラテン語で「剣」の意の「Gladius」である。特に古代ローマ時代に兵士が用いた短剣をさすことが多い。
しかし、本シリーズの綴りは『GRADIUS』で、かつ武器でも自機でもなく、星の名前とされている。デザイナーの中村健吾へのインタビューによると、前記の語とはたまたま発音が似ているだけの造語とされている[1]。
初代作品の日本国外版タイトルは『NEMESIS』だったが、『グラディウスIII -伝説から神話へ-』からは日本国外版も「GRADIUS III」になっている。
なおビデオゲームにおける『グラディウス (GRADIUS)』の商標権は、本作の発売以前にコナミよりも先にナムコが登録していた。しかし、こちらは「家庭用ビデオゲーム」としての商標登録であったため、コナミによる本作の発売に影響はなかったとされる。また、コナミは本作の発売後に業務用ビデオゲーム『グラディウス』の商標権の出願を行っている。
ゲームの流れ
各ステージの本編が始まる前には「空中戦」もしくは「前衛」と呼ばれるパートとステージ空中戦には専用BGMも用意されている。空中戦はステージ間をつなぐ役割および装備をパワーアップを可能にする役割を果たしている。またステージ本編の最後にはビッグコアなどのボスが登場し、撃破すると次のステージに進める。ステージによってはボスの直前には中ボスや大量の敵が登場することもある。
『グラディウスII』以降では最終ステージに入る前に「ボスオンパレード」と呼ばれる、それまでの作品のボスが多少の改変を加えられ再登場するステージがある。最終ステージは敵の要塞というのが初代作品以降シリーズの伝統となっている。一部の作品を除き、ラスボス(最終ボス)は全く攻撃してこない、あるいは簡単に回避可能な攻撃を仕掛けてくるのみなのもやはり伝統となっている。それ以外にも大半の作品に火山やモアイ、細胞がそれぞれ登場するステージが存在するなどシリーズ恒例となっている事項が多数ある。
ラスボス撃破後はエンディングを挟んで再び最初のステージに戻り高次周回がスタートする。2周目以降は敵の弾数や編隊数が増加する、撃ち返し弾を撃ってくるなど難易度が上昇する。
操作方法
操作方法は作品により異なるが、アーケード版作品では基本的に8方向レバーと3ボタン(パワーアップ・対空ショット・対地ミサイル)を使用する。プラットフォームによっては対空ショットと対地ミサイルを1ボタンで併用する場合もある。
パワーアップボタン
赤いパワーカプセル取得後、パワーメーターが光っている箇所のパワーアップを装備する(次節で述べる)。
ショットボタン
通常は2連射可能なノーマルショットを前方に発射。パワーアップすることでダブル、もしくはレーザーを発射する。
ミサイルボタン
パワーアップの「MISSILE」装備後に、ミサイルを発射。
パワーアップ
特定の敵を倒すことで出現する赤いパワーカプセルを取り、好きな装備でパワーアップさせるユニークなシステムが取り入れられた。画面下にゲージがあり、カプセルを回収するごとに左端から順番に点灯、パワーアップボタンを押した時に点灯しているパワーアップが装備される。
革新的なシステムだったが、シリーズ以外では同社の『魔獣の王国』、『ファーストレーン』(国内未発売作品)の他、データイーストの『サイコニクス・オスカー』、東亜プランの『スラップファイト』『ヴイ・ファイヴ』に採用されているのみ。
パワーカプセル
パワーカプセルは4機以上の敵編隊を全滅させるか、赤い敵を倒すと出現する。赤と青の2種類がある。回収によって得られる点数は作品・バージョンによってまちまちであるが、0点となっている作品もある。
赤カプセル
パワーアップに使用する。赤カプセルを1つ取るごとにパワーメーターのインジケーターが移動していき、パワーアップボタンを押すとパワーアップできる。
青カプセル
赤カプセルを15個出現させた後に対象の敵を倒すと出現。取った瞬間に画面上の雑魚敵(ノーマルショット1発で倒せる敵)を全滅させることができる。耐久力のある敵には、ノーマルショット1発を撃ち込むのと同等の効果がある。効率よく出現させることで窮地を切り抜ける手段に成り得たが、意図的に敵を倒さずに進むのは困難であったため、出現位置を調整するには高度なテクニックが要求された。
パワーメーター
自機のパワーアップはパワーメーターによって行う。赤カプセルを集めることでパワーメーターのゲージを点灯させていき(セレクトサイン)、装備したいパワーアップゲージが点灯したときにパワーアップボタンを押せば、そのパワーアップを装備できる。パワーアップを果たすとゲージの点灯が解消され、メーターは初期状態に戻る。
パワーメーターが初期状態のときに赤カプセルを1つ取得すると、画面下部のメーターが以下のようになる。
この状態でパワーアップボタンを押せば、「SPEED UP(スピードアップ)」を装備する。それと同時にメーターは初期状態に戻る。
「スピードアップ」を装備せずにさらに赤カプセルを1つ取得すると、以下のようになる。
この状態でパワーアップボタンを押せば、「MISSILE(ミサイル)」を装備する。それと同時にメーターは初期状態に戻る。
あとは上記の繰り返しで、途中でパワーアップせずに赤カプセルを集めていくことで、「DOUBLE」、「LASER」、「OPTION」、「?」と順次点灯させていくことができる。その途中でパワーアップを行えば、そのパワーアップが装備されると同時にゲージの点灯は解消され、初期状態に戻る。ただし、そのとき装備したものがこれ以上装備できない、または重複装備できないものであった場合は、ゲージが初期状態に戻ると同時にゲージ内の表記が消え、再び装備できる状態になるまでは再装備することができなくなる。
なお、メーターの右端に位置する6番目のゲージ「?」を点灯させた状態で、さらに赤カプセルを取得すると、メーターは左端1番目のゲージ「SPEED UP」に戻る。また、続編および派生作品の一部ではゲージの数が6つ以上存在するものもあるが、基本的な流れは同一であり、最後のゲージが点灯中にさらに赤カプセルを取るとやはり1番目のゲージに戻る。
ミス時にパワーメーターのどこかが点灯していた場合は、再スタート時には最初から一つだけ赤カプセルを持った(「SPEED UP」ゲージ点灯)状態から再開する(通称:保険カプセル)。
パワーアップの1つであるオプションは、自機と同じ攻撃を行い、敵や地形に接触しても破壊されない無敵の発光体である。最大4個を装備することができる。本シリーズは、これまでのシューティングゲームに比べて、非常に強力なパワーアップ装備を得ることができるが、オプションを装備することでそれらの攻撃力を単純に倍加することができるという特徴があった。最大数装備で、単純に5倍の弾数となる上、ミスしない限り永続的に装備可能となっていた。このシステムは当時の基準からすると、まさに破格のパワーアップだった。シリーズ中の作品によっては、名称が「マルチプル」になることもある。
オプションは自機の動きを追従して動くが、同社の『ツインビー』で採用された分身とは異なり、自機の停止中はオプションも停止する性質を持つ。これが本作の最大の特徴の一つである。自機の真後ろに設置することでショットやレーザーの攻撃力を格段に高めたり、上もしくは下に並べたまま停止することで、自機では攻撃不可能な位置の敵が破壊可能となったりと、戦術的なゲーム性を生み出した。
このシステムはグラディウスシリーズのみでなく後に多くのゲームにも応用され、『サンダークロス』のフォーメーションオプションや、『R-TYPE』のフォースなど、様々な発展型も生み出されている。
後続への影響
『グラディウス』の登場は後のシューティングゲームに大きく影響を与えた。具体的には、視覚的にもゲームとしても多彩で個性的なステージをそれぞれ用意したこと、またそれまでのシューティングゲームが攻撃範囲の狭い単発ショットの連射などで敵を狙い撃つことを中心に置いた作品が主流だったのに対し、自機が画面全体を埋めんばかりのショットが使えること、さらにそれを必然とする敵配置や激しい敵攻撃を設定したことが、影響を与えた要素として挙げられる。そして、使用されるハード性能が強化されていくと共に、シューティングゲームは敵の狙撃から、本シリーズのような、場そのものの支配を主眼に置いたデザインがされるように転換されていった。一方で、このことはシューティングゲーム全体の高難度化にも繋がり、ジャンルの複雑化を進ませるきっかけを得たことになった[2]。
また、それまで希少種だった横スクロールシューティングゲームは本シリーズによってスタンダードが再構築され、横スクロールシューティングゲームは地形などをゲームに用いた、より戦略的でパターン性の強いゲームが中心となった。その代表が1987年にアイレムが制作した『R-TYPE』であり、グラディウスの影響を大きく受けた作品であることが示唆されている。